シンガポールのおすすめスイーツ│エッグタルト3軒の食べ比べ、ブンガワンソロのクエ、九鮮の豆花、味香園のかき氷
※本記事は2026年9月時点の情報に基づいています。価格・営業時間・店舗は変わる場合があります。最新情報は各公式サイト等でご確認ください。
シンガポールの甘いものというと、カヤトースト(kaya toast)やアイス・カチャン(ice kacang)が有名です。ただ、住んでいて実際によく買うのは、もう少し手軽なものです。駅前やモールで1個S$1.50〜S$3ほどで買えるエッグタルト、パンダン(pandan)の緑がきれいなニョニャ菓子のクエ(kueh)、それに台湾スイーツの豆花(トウファ)。どれもおやつや手土産にちょうどいいサイズです。
この記事では、実際に買って食べたスイーツを写真つきで紹介します。前半はチャイナタウンとラオパサ(Lau Pa Sat)で買ったエッグタルト3軒の食べ比べ、後半はモールで買えるブンガワンソロ(Bengawan Solo)と九鮮(Nine Fresh)、味香園(Mei Heong Yuen Dessert)のかき氷、そしてわが家がしょっちゅう通うCHAGEE(霸王茶姬)です。
エッグタルト3軒をざっくり比べると
シンガポールのエッグタルトは、大きく2系統あります。サクサクの生地に黄色くつるんとしたカスタードを流した香港式(広東式)と、層になったパイ生地に焦げ目のついたカスタードを入れたポルトガル式(Portuguese egg tart)です。今回食べた3軒の違いは次のとおりです。
| 店 | 場所 | タイプ | 価格 |
|---|---|---|---|
| 東興(Tong Heng) | チャイナタウン | 広東式・ひし形 | S$2.40(チャコールはS$3.20) |
| 50年 Taste of Tradition | チャイナタウンほか各地 | ポルトガル式 | S$1.50(6個でS$8.00) |
| Butter & Cream | ラオパサ | 定番と塩卵ラバタルト | S$2.60(ラバはS$2.90) |
先に結論を書くと、わが家でいちばん評判がよかったのは、いちばん安い50年でした。妻は「今まで食べたエッグタルトでいちばんおいしい」と言い、子どもたちも喜んで食べていました。老舗の1個を味わってみたいなら東興、CBDでランチのついでに買うならButter & Cream、という使い分けになります。
東興(Tong Heng)│ひし形のエッグタルトと、真っ黒なチャコール

どちらも東興のトレードマークのひし形です。
まずは、チャイナタウンのサウス・ブリッジ・ロード(South Bridge Road)285番地にある東興(Tong Heng)です。1935年創業の広東菓子の店で、ひし形(diamond-shaped)のエッグタルトを商標登録しています。チャイナタウンで食べたものをまとめた記事でも紹介しましたが、今回は定番と、見た目のインパクトが強いチャコール・エッグタルト(Charcoal Egg Tart)を並べてみました。
定番のエッグタルト(S$2.40)は、つやつやした黄色のカスタードが、口に入れた瞬間にとろけます。砂糖やバニラの香りで押すタイプではなく、卵の味がまっすぐ来るのが東興らしさです。店頭の案内板にも、焼き菓子には乳製品を使っていないと書かれていました。
私はこの素朴さが好きなのですが、家族の評価は分かれました。妻にはあまり響かなかったようで、このあと紹介する50年のほうに軍配が上がっています。
チャコール・エッグタルト(S$3.20)は、生地もフィリングも黒い一品です。店の値札ではシーソルト・カヤ(sea salt kaya)入りとされていて、定番とはまったく別の甘さになっています。見た目で驚かせたいなら、定番と1個ずつ買って並べるのがおすすめです。
営業は毎日9時から19時まで。持ち帰りは1個ずつ紙で包んでくれるので、そのまま手土産になります。マックスウェル・フードセンター(Maxwell Food Centre)から歩いて数分なので、天天海南鶏飯のあとのデザートにも向いています。
中秋節の月餅


東興はひし形のエッグタルトでよく知られていますが、中秋節に並ぶ月餅も看板のひとつです。公式オンラインストアにも、塩漬け卵の黄身を二つ入れた白蓮蓉月餅など、昔ながらの広東式月餅が季節商品として並びます。
中秋節の時期には、東興の月餅も買ってみました。卵入りとピスタチオを食べましたが、どちらもおいしい一方で、生地は少しぱさぱさした印象でした。なかでもピスタチオは香ばしさがあって、おいしかったです。
50年 Taste of Tradition│S$1.50なのに、妻が「いちばんおいしい」と言ったエッグタルト

夜のチャイナタウン散歩はここから始めました。
2軒目は、夜のチャイナタウンで見つけた50年 Taste of Tradition(50年)です。シンガポール各地のバスインターチェンジやモールに店舗を持つ、昔ながらのパン屋さんのチェーンです。

中は黄色いアーチの壁で、ちょっとした腰掛けもあります。

その隣にチキンチーズパイと北海道チーズタルトが並びます。
ここの主役はポルトガル式エッグタルト(葡式蛋撻)です。ショーケースにはほかに、チキンチーズパイ(S$1.90)、ラバカップケーキ(Lava Cupcake、S$1.80)、クリスピー・クリームパフ(Crispy Cream Puff、S$1.60)なども並んでいて、どれも2ドル前後で買えます。

4個でS$5.50、6個でS$8.00とまとめ買いほどお得です。
値段は1個S$1.50、4個でS$5.50、6個でS$8.00です。東興の定番より1ドル近く安く、6個買っても1個あたりS$1.33ほど。家族の分をまとめて買って帰るには、いちばん気楽な選択肢です。

表面のカスタードにしっかり焦げ目がついています。
見てのとおり、表面のカスタードにしっかり焦げ目がつき、生地はパイのように何層にもなっています。東興のつるんとした広東式とは、同じエッグタルトでも別のお菓子と考えたほうがいいくらいです。キャラメルのような香ばしさと、層になった生地のサクサク感を楽しむタイプです。
そして中はクリーミーです。子どもたちも喜んで食べ、妻は「今まで食べたタルトの中でいちばんおいしい」と言っていました。東興より1ドル近く安いこのタルトが、わが家の食べ比べではいちばんの評価でした。
Butter & Cream│ラオパサでランチのついでに

エッグタルトとマフィンのスイーツスタンドです。
3軒目は、CBDのホーカーセンター、ラオパサ(Lau Pa Sat)の中にあるButter & Cream(#06)です。オリジナルのエッグタルトがS$2.60、塩卵のカスタードが流れ出すソルテッドエッグ・ラバタルト(Salted Egg Lava Tart)がS$2.90。ベルギーチョコのマフィンも並んでいます。
「5個買うと1個おまけ(Buy 5 Free 1)」のキャンペーンをやっていることもあり、オフィスへの差し入れにも使えます。ラオパサで食べたほかの店については、ラオパサ(Lau Pa Sat)で食べてきた!シンガポール在住者のおすすめ12店+にまとめています。
Happy Beans│ラオパサの豆腐花とマンゴースムージー

豆腐花と豆乳の店です。
エッグタルトではありませんが、ラオパサで甘いものを探すならもう1軒。Happy Beans(喜豆、#46)は、豆腐花(tau huay、S$4.00〜)や豆乳(S$1.50)を出すデザートスタンドです。
ここで飲んだマンゴースムージー(S$5前後)が、とても濃厚でおいしかったです。ホーカーでしっかり食べたあと、暑い中で締めに飲むのにちょうどいい一杯でした。
ブンガワンソロ(Bengawan Solo)│1個S$1.50のニョニャクエ

シンガポール各地のモールや駅に店舗があります。
ここからは、モールで買えるスイーツです。ブンガワンソロ(Bengawan Solo)は、クエ(kueh)やケーキ、クッキーを売るシンガポールの菓子店チェーンです。クエは、ニョニャ(Nyonya、プラナカン)の伝統菓子で、もち米やタピオカ粉、ココナッツミルク、パンダンの葉などで作る、日本でいえば和菓子のような位置づけのお菓子です。

早割(Early Bird Special)のポスターが出ていました。

下段にパンダン・シフォンなどのケーキが並びます。
ショーケースには、色とりどりのクエが1個ずつラップで包まれて並んでいます。値札を見ると、クエ・タラム(Kueh Talam)がS$1.50、クエ・サラ(Kueh Salat)がS$1.60、パンダン・シフォンケーキ(Pandan Chiffon)が1切れS$2.10。1個ずつ買えるので、気になるものを少しずつ選べます。

タラム・グラ・マラッカ(Talam Gula Melaka)もS$1.50です。
今回買ったのは4種類です。

パンダン・シフォン、クエ・ラピス、タラム・グラ・マラッカ。
- クエ・タラム(Kueh Talam):下がパンダンの緑、上がココナッツミルクの白の2層。もっちりした食感です。
- タラム・グラ・マラッカ(Talam Gula Melaka):下の茶色い層がヤシ砂糖(gula melaka)。黒糖に近いコクがあります。
- クエ・ラピス(Kueh Lapis):赤・白・緑の薄い層を何枚も重ねた、虹色の蒸し菓子。1枚ずつはがして食べる人もいます。
- パンダン・シフォンケーキ(Pandan Chiffon):パンダンの香りがするふわふわのシフォン。クエが初めての人でも食べやすい一品です。

きれいに重なっています。
どれも1個S$1.50前後なので、4種類買ってもS$8ほど。ブンガワンソロは空港やモールにも店舗が多く、クッキー缶は日本へのお土産の定番です。
私はクエが好きです。もっちりとした食感と控えめな甘さが、日本のういろうに似ていて、どこか懐かしく感じます。ただ、妻に言わせると「ういろうとは違う」そうで、妻と子どもたちにはあまり好評ではありませんでした。ココナッツやパンダンの風味は、エッグタルトのようにわかりやすい甘さではないので、好みが分かれるのだと思います。クエは日持ちもしないので、家族や日本へのお土産にするなら、クエよりクッキー缶のほうが無難です。
九鮮(Nine Fresh)│芋圓と豆がたっぷり入った豆花(トウファ)

カップを2つ、持ち帰りにしました。
最後は、九鮮(Nine Fresh)です。台湾・九份(Jiufen)の名物、芋圓(taro ball、タロイモ団子)を看板にしたデザートのチェーンで、シンガポールのモールに多くの店舗があります。カウンターに「Keeping Traditions Fresh」と書かれていて、QRコードを読み込んでスマホから注文することもできます。

看板メニューの九鮮招牌(Nine Fresh Signature)です。
頼んだのは看板メニューの九鮮招牌(Nine Fresh Signature)で、S$3.60です。豆花(トウファ、douhua)をベースに、仙草ゼリー(grass jelly)、小豆、緑豆、うずら豆、ピーナッツ、そして芋圓が6個入ります。ピーナッツはローストかやわらかく煮たものかを選べるので、今回はローストにしました。

表面を覆うくらいたっぷり入っています。
ふたを開けると、表面は豆とピーナッツでびっしり。甘さはやさしく、豆の食感、芋圓のもちもち、ピーナッツの香ばしさが一口ごとに変わるので、最後まで飽きません。S$3.60でこれだけ具が入っているのは、モールのデザートとしてかなりお得だと思います。
ちなみに、妻のお気に入りは愛玉ゼリー(Ai-Yu Jelly)のほうです。愛玉は台湾の植物の種から作る透明なゼリーで、九鮮のメニューにも「Ai-Yu Infusions」として、菊花やライムと合わせたものなど何種類も並んでいます。豆たっぷりの九鮮招牌とは違う、軽い一杯を選びたいときに向いています。
味香園(Mei Heong Yuen Dessert)│チャイナタウンの名店のかき氷を、ノベナで

足もとにはマンゴーの角切りとゼリーがごろごろ入っています。
暑いシンガポールで人気の甘いものといえば、かき氷です。なかでも有名なのが、味香園(Mei Heong Yuen Dessert)の雪花冰(snow ice)。牛乳などで味をつけた氷を薄いリボン状に削っていくので、ざくざくした日本のかき氷とは違い、ふわっと口の中でほどけます。
味香園といえば、チャイナタウンのテンプル・ストリート(Temple Street)にある本店が有名です。2002年にこの場所でデザート店を始めたのが今の味香園で、ピーナッツや菓子を作ってきた家業を継いだ姉妹が開いた店だそうです。いまはシンガポール各地に店舗があり、今回はチャイナタウンではなく、ノベナ(Novena)のショッピングモール、ヴェロシティ(Velocity @ Novena Square)の2階にある店に行きました。

注文は入口のカウンターで、セルフサービスです。

十数種類あり、1皿S$8.00〜S$9.00です。
雪花冰はマンゴー、マンゴーいちご、チェンドル(chendol)、ごま、ピーナッツ、ミルクティーなど十数種類あり、値段は1皿S$8.00〜S$9.00。ほかに、ごまやくるみのペースト(糊)や、マンゴー・ポメロ・サゴといった温かい・冷たいデザートも並んでいます。
頼んだのはマンゴーの雪花冰です。写真のとおり、氷は高く盛られていて、足もとにはマンゴーの角切りと、透明なゼリーがたっぷり。
食べてみると、かき氷というより、新雪のようになめらかなマンゴーアイスという感じでした。氷のしゃりしゃり感はほとんどなく、スプーンを入れるとすっとほどけて、マンゴーの味がそのまま広がります。量は少し多めですが、1人でも最後まで食べきれました。
CHAGEE(霸王茶姬)│わが家がしょっちゅう通うミルクティー
最後はスイーツというより飲みものですが、わが家でいちばん通っている店なので紹介させてください。CHAGEE(霸王茶姬、チャジー)は、中国・雲南発のティーブランドで、シンガポールでもモールや駅の近くでよく見かけます。白を基調にした店構えと、カップに描かれた京劇の女性のロゴが目印です。

店内で飲む人も、テイクアウトする人も多い店です。
今回行ったのは、自宅近くのジュロンポイント(Jurong Point)店です。CHAGEEはシンガポールに複数の店舗があり、ほかのモールや駅の近くでも見かけます。
わが家の定番は2つです。
- ジャスミン・グリーンミルクティー(BO·YA Jasmine Green Milk Tea、伯牙絶弦):ジャスミンの花で香りづけした緑茶に、フレッシュミルクを合わせた看板メニュー。ジャスミンの香りがしっかり立つ一杯です。
- ほうじ茶玄米ミルクティー(Hojicha Genmai Milk Tea):ほうじ茶に炒った穀物を合わせたミルクティー。香ばしさがあって、日本人にはどこか懐かしい味です。
値段はレギュラーサイズで5ドル前後です。甘さや氷の量は注文時に選べます。行くたびに、だいたいこの2つのどちらかを頼んでいます。

ジャスミン・グリーンミルクティーとは別のパッケージです。
季節限定の抹茶は本格派。ただし、持ち歩きには少し注意

ふだんの定番はジャスミン・グリーンミルクティーです。この日は期間限定の抹茶を頼みました。香りも味も日本の本格的な抹茶のようで、とてもおいしかったです。
ただ、抹茶はかなりこぼれやすかったので、テイクアウトする人は注意が必要です。次はふだんの定番であるジャスミン・グリーンミルクティーを頼もうと思います。
おわりに
シンガポールのスイーツは、ひとつひとつが小さく、値段も1〜4ドルほどです。だからこそ、1軒で決め打ちせず、いくつかの店で少しずつ買って食べ比べるのが楽しいと思います。エッグタルトひとつとっても、東興のつるんとした広東式と、50年の焦げ目のついたポルトガル式では、まったく別のお菓子でした。そして家族に聞いてみると、老舗の東興でも、伝統菓子のクエでもなく、1個S$1.50の50年がいちばん人気でした。値段や知名度と、家で喜ばれるかどうかは、また別の話のようです。
チャイナタウンで食事をするなら、デザートに50年か東興に寄る。家族へのお持ち帰りなら50年です。CBDならラオパサのButter & CreamかHappy Beans。モールに行ったら、ブンガワンソロのクエか九鮮の豆花。暑い日は味香園のかき氷、そして飲みものはCHAGEE。そんなふうに、行く場所ごとに1つずつ覚えておくと、シンガポールの甘いものに困ることはありません。

