NTU(Nanyang Technological University)キャンパスガイド ― NBS在学生が案内する見どころ
Nanyang MBAは、Financial Times Global MBA Ranking 2026で世界12位、アジア太平洋2位、シンガポール国内では1位にランクされているプログラムです。必要な単位はすでにすべて取得済みで、キャンパスに足を運ぶ機会はほとんどなくなりましたが、先日、家族を連れてキャンパスを訪れる機会があったので、この記事では在学中によく利用していた建物やエリアを、写真とあわせて紹介します。
キャンパスのあちこちにConvocation(卒業式)の案内看板が出ていて、実は入学したときにも同じ場所で同じ看板を見たことを思い出しました。当時はキャンパスのことも右も左も分からない新入生でしたが、今はもう単位を取り終え、この春に卒業していく同級生たちを見送る側になりました。

Wee Cho Yaw Plaza(旧称:Gaia) ― Nanyang Business Schoolの校舎
Nanyang Business School(NBS)の学生が最も多くの授業を受けることになるのが、この建物です。2023年に完成した当初は「Gaia」という名称で、ギリシャ神話の大地の女神にちなんで名付けられ、木造建築としてはアジア最大級とされる建物として注目を集めたそうです。木造建築ならではの工夫として、外気を取り込む構造になっており、シンガポールの暑さの中でも館内が過度に暑くならないよう設計されています。設計は建築家Toyo Ito(伊東豊雄)氏です。2025年8月、NBSへの多大な貢献をたたえて「Wee Cho Yaw Plaza」に改称され、現在はこちらが正式名称になっています。なお2025年には、大阪・関西万博の大屋根リング(Grand Ring)がギネス世界記録の「世界最大の木造建築物」に認定されており、Gaia時代に謳われていた「アジア最大」の記録も、規模の面ではこのタイミングで塗り替えられた形になります。
入り口には、キャンパス案内の看板が立っています。

建物の中は、木目調のアトリウムと吹き抜けの階段教室が特徴的です。学生向けの展示ブースや、食堂として使われているスペースもあります。



Wee Cho Yaw Plaza前の大階段からは、校舎全体を見渡すことができます。日本の大学と比べると、建物一つひとつの大きさ自体はそれほど変わらないかもしれませんが、キャンパス全体の敷地面積は圧倒的に広く、歩いているだけで結構な運動になります。

UOB Innovation Hub(旧The Hive) ― 蒸籠のような外観の名物建築
学生の間で「小籠包のせいろ」と呼ばれていた建物です。正式名称は「UOB Innovation Hub」といい、以前は「The Hive」または「Learning Hub South」という名称で親しまれていました。設計はイギリス人デザイナーのThomas Heatherwick氏で、蒸籠(せいろ)を積み重ねたような独特の外観が特徴です。キャンパス西側にはこれといった観光スポットが少ないぶん、この建物が一番の有名スポットになっています。写真映えするので、キャンパスツアーでも必ず立ち寄る定番の場所です。


S. Rajaratnam School of International Studies(RSIS) ― 国際関係の大学院
S. Rajaratnam School of International Studies(RSIS)は、国際関係を専門に扱うNTU傘下のシンクタンク兼大学院です。「東南アジアの政府と政治」という政治学系の科目を、ここで受講しました。他の校舎とは少し違う、落ち着いた雰囲気の建物です。

雲南園(Yunnan Garden) ― キャンパス内の歴史あるガーデン
キャンパス内には緑豊かな庭園エリア「雲南園(Yunnan Garden)」が広がっています。中華式の四阿(あずまや)や石造りのアーチ、池や滝など見どころが多く、勉強の合間に息抜きに来ていた場所でもあります。



庭園の奥にある白い牌坊(南洋大学牌坊、Nantah Arch)と赤レンガの旧図書館・行政楼は、2015年にシンガポールの第42号国定記念物(National Monument)に指定されました。正式名称は「Former Nanyang University Library and Administration Building, Memorial and Arch」です。旧行政楼は現在「Chinese Heritage Centre(華裔館)」として利用されており、この地にあった南洋大学(Nanyang University、通称Nantah)の歴史を伝える資料が展示されています。



サウススパイン(South Spine) ― NBS生御用達のエリア
サウススパイン(South Spine)は、Nanyang Business School(NBS)の学生がよく利用するエリアです。訪問時はちょうど食堂が工事中で写真は撮れませんでしたが、在学中はここの食堂にもよくお世話になりました。
ノーススパイン(North Spine) ― キャンパスで一番充実したエリア
他のエリアから少し離れているものの、飲食店や売店が充実していて、大きな食堂や図書館もこのエリアにあります。校舎の外には階段状の野外劇場のようなスペースがあり、壁には学生生活をテーマにした色鮮やかな壁画が描かれています。

エリア内にはショップディレクトリの案内板が設置されていて、初めて訪れる人でも迷わずお店を探せます。

日系の洋菓子店「Chateraise(シャトレーゼ)」も出店しています。

コンビニエンスストア「Octobox」もキャンパス内にあり、ちょっとした買い物に便利です。

Gelareなどの飲食店が集まる商業エリアもあります。

飲食店の中で特に印象的なのが「Bismillah Biryani」です。ミシュランガイド・シンガポール版の「ビブグルマン(Bib Gourmand)」を2016年から2025年まで9年連続で受賞している人気店で、今回はじめて利用してみました。マトンビリヤニセットが12ドルほどでした。

写真にはありませんが、サラダボウル専門店「The Crowded Bowl」を最もよく利用していました。この店はノーススパインにも旧ガイアにもあります。サラダボウルは6.5ドルほどで、リーズナブルに健康を意識した食事をとれます。
おわりに
単位を取り終え、キャンパスに通う理由はほとんどなくなりましたが、今回あらためて建物やエリアを一つひとつ見て回ると、改めてその規模の大きさを実感しました。Nanyang Technological University(NTU)は、日本の大学とは敷地の広さも雰囲気も大きく異なるキャンパスです。これからNTUへの留学や進学を検討している方の参考になれば幸いです。
